ジム・スナイパーU説明書完成写真風作例  ページ4

さて、普通ですとここで『サーフェイサー』と呼ばれる『塗装用下地』を吹き付けます。
サーフェイサーとは石粉などを混ぜた下地用塗料で、目には見えない細かいヤスリキズなどを消してくれます。
また、今まで発見できなかったキズやバランスの狂いを目立たせてくれたり、塗装の食いつきを良くする効果ががあります。
しかし、サーフェイサーは石粉などを吹き付けるため、塗装が分厚くなります。
最悪、組み立て時にパーツを破損したり、パーツ同士の摩擦で塗装が剥がれるといった要因となります。
なので、ここではMr・カラーの『クールホワイト』を全パーツに吹き付けます。
非常に隠蔽力が高い白なので、3〜4層程度ふきつけると、黒い瞬間接着剤も目立たなくなりました。
このクールホワイト発売前は、白も5〜10層程度重ね塗りが必要な時代があったのです・・・。

ちなみにコレは、白のプラ板に直接ライトブルーを吹いた物です。右はサーフェイサー(グレータイプ)に同じライトブルーを塗った物です。
吹きつけ回数は両方3回です。
右側はグレーの暗さのせいで、発色自体もやや暗くなってしまいました。
下地の影響力って意外とハンパない・・・という事がおわかり頂けましたでしょうか?

これは上腕の外装パーツです。クリップも入らず、持ち手になるような部分を確保できません。このままではスプレーは出来ません。

そこで、爪楊枝にマスキングテープ(塗装が乗らないように保護する紙テープ。貼って剥がせる)を巻き、内側から貼っています。
これで、持ち手を確保できました。
各パーツ、乾く前に机上や指先で触ってしまったりしないよう、持ち手を確保するのが意外と頭を使うところです。

さて、間接部分などの暗いグレーのパーツを除き、有彩色のパーツは下地塗装(3層程度)が出来ました。
こうしてみると思ったよりもパーツ数がある印象ですね。

さて、これから本塗装ですが、まずは奥まった部分、常に影になる部分に、通常より色の暗いライトブルーを吹きます。
多少はみ出ても気にせずガンガン塗ります。
この後、基本色となるコレより淡いライトブルーを全体に吹き付ける事により、より立体感、巨大感のある塗装に仕上がります。
この辺は、先ほどの『下地の影響』を逆に利用した、エアブラシが得意とする塗装法と言えます。

白の下地、影吹き、本塗装と続け、綺麗に仕上がりました。
このライトブルーに限らずですが、一度調合し、混色で作った色は、当たり前ですが同じ色は二度と作れません。
後で使うので、密封できる耐油性の小瓶などに取っておくと良いです。一番良いのは塗料の空き瓶ですね。

さて、ここからいよいよ、神経を使う塗装の本質である、マスキング(塗装を乗せたくない部分を専用紙テープで保護する)作業に入ります。
簡単に言うなら、『細かい切り絵の立体版』と言ったところでしょうか?
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